ニュートンのリンゴ鳴いたか南風

8月13日、「毎日新聞」の朝刊北九州版に「初めて実った果実、ニュートンのリンゴの木」のヘッドラインの下、カラー写真入りのかなり大きな記事が出た。場所は北九州高専ロータリー広場。

このリンゴの木は1662年、アイザック・ニュートンの生家にあったリンゴが落ちるのを見て「万有引力の法則」を発見したとされる伝説の木。

この木から育てた苗木が英国国立物理学研究所から東京大学小石川植物園に贈られ、11年前ときの陣内校長に全国の高専に先がけて贈られた。

陣内校長は退官記念に、姫リンゴを植樹、実をつけやすい環境を整えた。リンゴは、ゴールデン・デリシャス以外は混植しないと受粉がむずかしいのである。

数年前からそれぞれ花をつけ始めたが、微妙に開花時期がずれて、実はならなかった。今年はうまくいったらしい。

東大出身の講師が言った。

「私たちの学生時代なら、あっという間に食べられてしまったでしょうよ」

「そう、そう」素直に納得する私がいた。落ちるのを見たい人もいるだろう。どんな味か食べたい人もいるにちがいない。                                    (2017・8・13)